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小さい頃には両親などに連れられて、なんとなく訪れていたお墓参り。
大人になってくると、お墓参りをする意味が分かり、
自分のルーツについて、色々思うことがあるかもしれません。
お墓はお参りする人が、故人との数々の思い出や出来事を顧みて、
その人の冥福を祈る、供養する場所であります。
参拝する人が心の拠り所であった、
そしてある人々にとっては、今でもそうである神聖な場所です。
有り体に申しあげるならば、お墓は今存在するすべての人々を生じせしめ、
過去に存在し、生きていた人々に感謝の気持ちと祈りをささげる場所です。
一般の人にとって、
墓参りの作法を気にしない人も少なからずおられることでしょう。
一方で、墓参りの作法について知っておいた方がよいと考えている方も、
いらっしゃるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、線香の上げ方を中心に、
墓参りの作法を取り上げてみたいと思います。
墓参りの作法
実は、お墓参りには特別な作法などが無いことを知っていましたか。
と言っても、やはり一般常識的なものは
わざわざ言わなくても周知されているものです。
まずは、お墓では派手な服装は避けて、
清潔感のある服装で行きましょう。
お墓参りに必要なものは、生け花、線香、ろうそく、お供え物、
ライター、ひしゃく、手桶,半紙、掃除道具、ごみ袋などが挙げられます。
墓地によっては、ひしゃくや手桶などを備えているところもあります。
墓地に入ったら、まず水を手桶に汲みます。
そして、各自のお墓に行き、礼拝してから墓をお掃除します。
それが終わったら生け花を添えて飾ります。
そして、お供え物を半紙を敷いたその上に載せます。
生前、お酒好きだったからと、お酒を直接お墓にかける人がいますが、
墓石のシミ等の原因になる恐れがあるので、
やめた方が無難かと思われます。
これで墓参りも安心!今すぐ覚える線香のやり方
お線香の意味は主に2つあり、
「自分の身とその場所を清める」と
「仏様に良い香りを供養する」というものです。
古来、インドにおいて身分の高い人と会する時は、
「お香」を焚くという礼があり、
身分の高い人「仏様」と会する時は
お線香を焚くことは当然とされていたのです。
古来より仏様は「香り」を召されるとされています。
その意味からお線香をお供えすることは、
「是非この良い香りを召し上がり下さい」
という気持ちが込められているのです。
お線香のやり方
- 簡単に一礼します。
- ろうそくに火をつけてから、その火を線香に移します。
- 線香を片手に持ち、もう一方の手であおいで炎を消します。
(線香の炎を消すときに、口で風を送って消してはいけません!) - 一本ずつ香炉に線香を立てます。
(宗派によって本数や置き方など異なる場合があります。)
ろうそくの火を消すときも、
手を使って空気を送り消すのが礼儀とされています。
仏教では人の口は悪を犯しやすく穢れているとされているからです。
墓参りした後の線香はそのまま or 消していく どっち?
皆さんは、墓参りの際に線香の処理をどのようにしていますか?
火をつけたままにしておかないといけない
と思っている人もいるかもしれませんね。
しかし、ろうそくやお線香の火をつけたままにして行ってしまうと、
その火が葉っぱや燃えやすいゴミ等に
引火して火事を引き起こすかもしれません。
だから墓参りで使ったろうそくや線香の火は必ず消して帰りましょう。
線香の火を消す際には、
先ほど述べたように
息(仏教では穢れていると考えられている)を吹きかけて消さずに、
団扇や素手で扇いで消してください。
水の入ったバケツに浸して消火するのもよいでしょう。
宗派による線香の上げ方の違い
●お線香を3本ささげる宗派
天台宗、真言宗は3本のお線香をお供えするのを慣習としています。
この3本のお線香のそれぞれの意味は、
仏、法(経典)、僧の3者それぞれに
お供えをするという謂いが含まれています。
●お線香を1本から2本ささげる宗派
曹洞宗、臨済宗などのいわゆる禅宗とよく言われる宗派の慣習です。
●お線香を1本のみささげる宗派
浄土真宗の慣習では1本のみお線香をお供えします。
○線香皿を使う
線香皿にお線香を寝かせて焚いても問題ありません。
○束ごと焚く
束ごとお線香を燃やしてお供えしても間違いではありません。
宗派による作法はとても厳しいところがあり、
お墓参りの作法にうるさい人もいるので、
そういう場合には、
少し上記の作法を頭においていた方がベターかもしれません。
まとめ
日本では、宗教はその教義に通じている通じていないに関わらず、
圧倒的に仏教が優勢です。
しかし、その仏教の中には沢山の宗派があって、非常に難しいですよね。
お墓参りの作法は、
日本ではあまりうるさく言われることはないようですが、
知っておくに越したことはないでしょう。
もっとも大切なことは、お墓参りで故人を偲び、
祈りの気持ちを捧げることであるのは、言うまでもないことでしょう。
もし、この記事を読んでいるあなたが、墓参りの作法を気にしていて、
そして、この記事があなたの役に立つのであれば幸甚の至りです。